067 嵐
ピカッ!!ゴロゴロゴロゴローーーーー!
「キャーッ!」ガラガラガッシャーン!☆★☆★

「あーあ、今日もまたやってるよ」
俊と鈴世はあきれ顔で顔を見合わす。
雷嫌いの蘭世は嵐が来るとたいていこうなる。
キッチンで洗い物をしていた蘭世はいつも通り豪快な音をたてながら、洗ったばかりの食器を次から次へと割っていく。

「お前、ホントに進歩ないのな」
キッチンをのぞいた俊が雷にパニくっている蘭世に声をかけた。
「あ・・・あっ、ま、真壁君・・・だって、カ、雷が・・・」

ピカッ!!
「キャーッ!!」
叫ぶのと同時に蘭世は持っていたお皿を再び手放した。
俊はその瞬間にピッと魔力で皿を宙に浮かし、自分の手に引き寄せた。
「それをやめろっつーの。どうせ持ってられねえんだから、雷なったら皿置けよ」
あきれた顔で俊は言った。
「あっ・・・そっか」
テヘヘ、と蘭世は頭をかきながら、片づけなきゃね〜〜と言って、しゃがみこんだ。
俊も鈴世もふぅ〜とため息をついてそれを手伝う。

「お姉ちゃん、今日、こんな嵐だし、一人で寝れないんじゃないの?お兄ちゃんに一緒に寝てもらえば?
「ぶっ!!」
ガシャガシャガッシャーン!!
鈴世の突拍子もない言葉に蘭世も俊も厚めいていたお皿の破片をまたまたひっくり返した。
「な、何言って・・・///」
「ば、ばかやろー!!雷ぐらいで一人で寝れなくてどーすんだ!!」
「え〜、だってー。。。でも雷が鳴ってなくてもたまに一緒に寝てる日あるよね」
ニコニコしながら鈴世が言う。
「えっ!?」
「なっ!!」
(//////)
顔を赤くしたまま二人は硬直している。
「なぜ、それを。。。」
「だってみちゃったんだも〜〜〜ん♪あっ、お父さんたちには言ってないから安心していいよ。」
「り、鈴世!」
「お、まえ・・・・」
「じゃ、おやすみ〜。僕はペックと寝るからね〜、おいでペック♪」
鈴世はお皿の破片をテーブルに置いて、さっさと部屋に戻っていった。

「・・・いつ、見られたんだ?気つけてたのに・・・」
「あの子、カンがするどいのよね・・・」
固まったまま動けない二人。
本当の嵐は思いがけない人が実は巻き起こしたりする・・・。




あとがき

いいのかな。。これって(汗)
ふたりの関係にはさまざまな見解があるかと思いますが、ここでは勝手にそういう関係にしちゃいました。
イメージ崩された方ごめんなさい。
でも、私が書く鈴世くんっていつもちょっといたずらっこになってしまう。。。(反省)
ほら、鈴世くんって小さい頃からませたカンがあるから、ついつい。。。(といいわけ)
でもこんな鈴世くん、好きなんですよね。。(^^;